目的：デジタル画像を用い、数や形状の異なるアタッチメントを設置したアライナー（Invisalign、Align Technology社、米国・カリフォルニア州）について、サファイアブラケット（Morelli社、ブラジル・サンパウロ）と審美的なワイヤーを用いた矯正装置と比較することで、その審美的優位を評価することである。材料と方法：同一人物のスマイルが映ったデジタル画像７枚を用いた。そのうち６枚は数や形状の異なるアタッチメントを設置したアライナーを装着しており、1枚はサファイアブラケットと審美性の高いワイヤーを装着した画像である。これらの画像を非歯科医療従事者、一般歯科医、矯正歯科医の３つの群に分けられた計1８0名の評価者に無作為に提示し、各画像の審美性をvisual analogue scale（VAS）法で評価させた。 矯正歯科治療を希望する成人の数はこの数十年で増加している1。これは、周囲が感じる自分の魅力にス結果：アタッチメント数が最も少ないアライナーを装着した画像が最高スコアを獲得した。全評価者群において、通常アタッチメントを設置したアライナーは最適アタッチメントを設置したアライナーより高いスコアを得た。しかし、形状の違いに関するスコアに統計的有意差があったのは、通常アタッチメントあるいは最適アタッチメントを６か所設置したアライナーに対する非歯科医療従事者群による評価のみであった。結論：アタッチメントの数が多いほど、アライナーの審美性を評価するスコアは低くなった。また、通常アタッチメントは最適アタッチメントより審美的に評価されることが示された。さらに、３つの評価者群すべてにおいて、審美性の高いワイヤーを通したサファイアブラケットが通常アタッチメントを８か所設置したアライナーよりも高い評価を得た。したがって、これが審美性の観点から見た、アライナーに設置できるアタッチメント数の限界であることが示唆された。Rodrigo Leitão de Assunção, DDS, MSc Clinical practice, Rio de Janeiro, BrazilBeatriz Souza Vilella, DDS, MSc, PhD Associate Professor, Department of Orthodontics, School of Dentistry, Universidade Federal Fluminense, Niterói, Rio de Janeiro, BrazilOswaldo de Vasconcellos Vilella, DDS, MSc, PhD Full Professor, Department of Orthodontics, School of Dentistry, Universidade Federal Fluminense, Niterói, Rio de Janeiro, BrazilCorrespondence to: Dr Rodrigo Leitão de Assunção, Department of Orthodontics, Faculty of Dentistry, Universidade Federal Fluminense, Rua Mário Santos Braga, 30, room 214, 24020-140 Niterói, Rio de Janeiro, Brazil. Email: rassuncao@hotmail.comRodrigo Leitão de Assuncão15Rodrigo Leitão de Assuncão, Beatriz de Souza Vilella, Oswaldo de Vasconcellos Vilella翻訳：杉森 匡［日本大学松戸歯学部歯科矯正学講座］キーワード 審美性、Invisalign、矯正装置、マルチブラケット、矯正歯科治療、可徹式Journal of Aligner Orthodontics 日本版 | 2023 vol.3 issue 2オリジナル学術論文緒言アライナー型矯正装置：その審美性の限界とは
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