QDT8月
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61欠損歯列:この兆候に要注意!因子が絡んだときの『作用』」ということになる。 そこで今回は、欠損補綴後トラブルが続いた症例を提示させていただき、筆者が思う欠損歯列およびリスク因子の解説や対応策などについて、ポイントを絞り実践的に述べてみたい。 欠損歯列や、その対処策である欠損補綴の状態を、患者のもつ特性や背景と関連づけさせながら日々眺めていると、その経緯や予後が何となくではあるがイメージできるようになってきた。そこからみえてきたものは、「目を向けるべきことは欠損歯列の『状態』のみならず、さらには個々によって存在するさまざまな■宮地の咬合三角図1a、b 宮地の咬合三角。咬合支持数と歯数の関係から欠損歯列を分類し評価する方法。はじめにPart1. 欠損が止まらない症例から……何を学んだか?1.欠損歯列の客観的評価とは?うと考えられる。したがって、欠損歯列の病態や今後のリスクを客観的に評価できるデータの活用は賢明といえる。 そのデータを収集したら、本来は「欠損様式」、咬合支持の「レベル」、年齢による欠損の「スピード」、欠損 歯科医療の主目的のひとつに、「咀嚼機能の回復と維持」がある。疾病による疼痛の存在もさることながら、欠損歯列も物理的に咀嚼能率を低下させる原因となり、それが咀嚼の変化、咬合の変化へとつながり、さらなるさまざまな機能障害の悪循環が起こってしま149540282320181310910現存歯数咬合支持数第1(咬合欠損)エリア……少数歯欠損(安定群)第2(咬合欠陥)エリア……多数歯欠損 (咬合支持5~6はリスク高エリア)第3(咬合崩壊)エリア……多数歯欠損 (すれ違い、難症例を含む)第4(咬合消失)エリア……少数歯欠損 (準安定群)QDT Vol.38/2013 August page1191

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