21チェアサイドラボサイドうとしている。さらに、口腔内スキャナー(Intra Oral Scanner〔IOS〕)を用いたデジタル印象法によりデジタルワークフローの枠組みは技工のみでなく臨床手技にまで拡大され、口腔内を直接スキャンして得られたデータを用いてインプラント上部構造を製作すること 前述したように、当初はCTから得られるDICOMを用いた三次元構築画像は、専用のソフトウェアを用QDT Vol.47/2022 August page 1017図2 筆者らの技工室で採用しているIOSとCADシステムによるインプラント上部構造の製作ワークフローの例。①デジタル印象採得と同時に、②ベリフィケーションインデックスを採得する。③印象データを用いてCADソフトウェアで上部構造をデザインする。④一方で、ベリフィケーションインデックスから、模型を製作しておく。⑤デザインされた上部構造のデータをCAMソフトウェアに送信し、切削加工を行う。⑥インデックス模型上でチタンベースとジルコニア上部構造を接着し、⑦完成となる。③クラウンのデザイン①デジタル印象②ベリフィケーションインデックスの採得④インデックス模型製作⑤切削加工⑥ジルコニア上部構造とチタンベースの接着⑦完成製作物データフルデジタルワークフローによる審美領域のインプラント上部構造製作におけるCADテクニックも可能になった(図2)。本稿ではインプラント治療のデジタルワークフローの最新情報について、とくにCADテクニックに焦点を当てながら提供し、フルデジタルワークフローによる審美領域のインプラント上部構造の合理的な製作手法を解説する。いてインプラント埋入ポジションのシミュレーションをするために活用されていた。その後、研究用模型をスキャンして得られる歯列ならびに粘膜の三次元形態をSTL(Standard Triangulated Language)デー1.デジタル印象法のインパクト1)埋入シミュレーション筆者らの技工室で採用しているIOSとCADシステムによるインプラント上部構造の製作ワークフローの例
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