ザ・クインテッセンス 2022年4月号
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Movie 外科的クラウンレングスニング(surgical crown lengthening:以下,SCL)は,比較的取組みやすい,難易度の低い外科的術式であるというイメージをお持ちの読者が多いのではないか.何を隠そう,筆者もその1人であった. 歯周形成外科手術のラインナップを考えてみると,自家組織移植をともなって組織ボリュームを増生する手術が並ぶだろう.そのなかにおいて,組織を減らす手術であるSCLは,難易度や細かな手術術式をクローズアップされていないイメージがある.しかしながら,2004年の米国歯周病学会(American Academy of Periodontology:AAP)の報告では,SCLは全歯周外科処置のうち約10%を占めるとされており,日常臨床において高頻度で行われている処置でもある. 今回,筆者がこのテーマを採用する理由は,ズバリ筆者自身が「SCLは難しい!」という壁にぶち当たったからである.その壁を乗り越えるために調べてみると,「SCLは非常に奥が深い!」ということをthe Quintessence. Vol.41 No.4/2022—0766P42(使い方:P7参照)スマホで動画が見られる!中田光太郎The Surgical Crown Lengthening:Diagnosis and Treatment of Altered Passive Eruption32京都府開業 中田歯科クリニック連絡先:〒615‐8072 京都府京都市西京区桂木ノ下町1‐84Kotaro Nakataキーワード: surgical crown lengthening,受動的萌出不全,軟組織のリバウンドはじめに特 集 1The SurgicalCrownLengthening実は難しく奥深い! クラウンレングスニング

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