ザ・クインテッセンス 2023年11月号
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4)歯冠の分割抜去 5)歯根の抜歯 6)掻爬,洗浄,縫合パノラマエックス線写真やCT像から,歯根の状況,神経との位置関係などを十分に読み解くことである.それでもハマってしまった場合は,その状況をしっかりと把握することが大切となる.よくある失敗は,無意味に,無駄に,やみくもにヘーベルで歯を揺すり続けることである. 抜歯は,しっかりと状況を把握して,戦略を練ってから始めれば必ず抜ける.本稿では,「下顎埋伏智歯抜歯」に対象をしぼり,若手の歯科医師が明日から基本的な埋伏智歯抜歯を選択でき,かつ心安らかに施術していただけるよう,超ベーシックな抜歯手技のコツとポイントを解説する. 下顎の埋伏智歯抜歯の難易度評価として有名なのが,「Pell-Gregory分類」1(図1)と「Winter分類」2(図2)である. Pell-Gregory分類は,第二大臼歯と下顎枝前縁とのスペースにおける埋伏智歯の水平的位置から3つに分けるClass分類と,第二大臼歯の咬合面に対する埋伏智歯の垂直的位置から3つに分けるPosition分類の組み合わせで構成されている.下顎埋伏智歯抜歯の「奥行き」と「深さ」から,抜歯の難易度を評価することができる.the Quintessence. Vol.42 No.11/2023—240933時間割     難易度評価1時間目 1)Pell-Gregory 分類 2)Winter 分類 3)難易度評価の参考症例     臨床手技2時間目 1)解剖 2)切開,剥離 3)歯冠の露出     症例解説3時間目1時間目難易度評価

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